映画観たよ:風が吹くとき

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どうも、Noodle.(@Noodle1002)です。huluを利用するようになってからインドア率が格段に上がっております。若い頃ならもやしっ子になりますけど、アラサー近いとデブります。どちらにせよ困ったもんです。huluで番組一覧をチェックしていたとき、「これって…」と頭の片隅に残っていた記憶が微かに蘇り、ついつい観てしまいました。それが今回のアニメ映画「風が吹くとき」です。

絵柄やタイトルからは想像できない内容

タイトルだけ見るとなんか青春ドラマ物っぽい感じだったり、また絵柄を見ると「クレアおばさんのクリームシチュー」っぽかったり、ほんわかした感じなアニメの印象なんですが、ところがどっこい、なんと核戦争が主の題材になっています。核が題材のアニメだと日本の「はだしのゲン」が有名(作者の中沢啓治さんが2012年末に亡くなってしまいました。ご冥福を御祈りします。)です。はだしのゲンは原爆の被害をストレートに表現して、それぞれの時代の小学生にトラウマを与え続ける傑作ですが、この「風が吹くとき」もある種負けてはいません。

主人公は仕事を定年になってから、イギリスの片田舎で暮らしているジムと、その伴侶ヒルダ。時代背景は第二次世界大戦後。しかし現実の戦後よりも世界情勢は悪化していく一方。しかも次の戦争は核兵器による攻撃が当たり前と予測されていました。そんな中、いつもと変わらない生活を送りたわいない会話をしながら毎日を過ごしています。政府が発行したパンフレットをもとに非常食を用意し、核シェルターを作り、戦争の備えをしているところへ、ラジオから「遅くても3分後」に核ミサイルが飛来するという放送が…。

アニメーションとしての完成度は高い

キャラクターはアニメセルを使って描かれているんですが、実写とクレイアニメを巧みに組み合わせて作られてまして、独特な雰囲気があります。1986年に映画化された作品ですが、余り古さを感じさせません。基本的にはジムとヒルダの住んでいる家が舞台になっていて、その中でストーリーが進行して行きます。ところどころカメラワークが凝っていて、CGのように錯覚する場面もありますが、すべてアナログです。すげぇや。

物語で描かれてる核被害への対策はとても稚拙です。家の壁に60度の角度で板(作中ではドア)を取り付けシェルターにすること。窓ガラスを白く塗って放射線を防ぐこと…など。正直「インディー・ジョーンズ|クリスタルスカルの謎」でインディーが鉛を使った冷蔵庫に入って助かるというシーンよりも無茶な核爆発への対策です。そういった内容が政府のパンフレットに書かれていて、2人(主に旦那のジム)は準備を進めて行きます。ヒルダは「カーテンにペンキをつけないでよ」「お気に入りのクッションは使わないで」とジムに文句をいいながら日常が過ぎ去って行きます。そしてある日、核ミサイルが本当に飛来するんですね。爆心地から遠かった2人の家は爆風で壊れながらも生き残ることができました。そして救助を待ちながらシェルターや半壊した自宅で生活をしていくのですが…。

そう、この後半部分からが本番なんです。放射線の影響で体調を崩しながらも生活していく2人。きっと日常が戻ってくると信じて。素直で仲睦まじく信心深い彼らの姿は、愛情あふれる幸せな夫婦であり、そしてまた愚かなようであり。何とも言えない感情があふれてきます。恐らく世界そのものが滅亡し、人類最後の2人となってしまったジムとヒルダ。「はだしのゲン」は視覚的な恐ろしさを極限まで表現しているとすると、この「風が吹くとき」は心の底からくる恐ろしさがあります。ぜひダレることなくラストまで見てもらいたいです。

それでは、これにて。


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