映画観たよ:ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日

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どうも、Noodle.(@Noodle1002)です。久々にドッカンドッカンのアクションでもなく、旧作でもない映画を観ましたよ。けっこう巷で話題になっている「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」です。

監督はアン・リー。代表作はブロークバック・マウンテンでしょうか。ハルクの監督でもありますね。多才ですなぁ。主演は新人俳優としてオーディションで大抜擢されたスラジュ・シャルマという俳優が演じています。この映画、「パイの物語」という小説が原作になっています。

インドで動物園を経営している一家の次男として生まれた主人公のパイ。物語の前半は彼の幼少期を振り返ることからスタートします。彼の本名はピシンで、なぜパイと名乗るように、そして呼ばれるようになったのか、どんな子供であったのかを描きます。時は過ぎ、動物園の営業を止めカナダへの移住を決めた一家。しかしカナダへの航海途中で船は沈没し、パイはたった1人で救命ボートに乗り、命からがら脱出します。その救命ボートにはシマウマ、ハイエナ、オランウータン、そして虎が同乗することになるのですが…。

宗教観によって評価が180度変わる構成

動物園で飼われていて、幼少の頃から見ていたリチャード・パーカーという虎が物語のキーになっています。これと一緒に救命ボートにいなきゃ行けないシチュエーション…海難事故に加え、海での遭難、そして虎含む動物との漂流生活と、かなり詰んだ状態で物語が進んでいきます。映像美の力も相まって緊張感が半端ない。虎は殆どのシーンにおいてCGで表現されているらしいですね。まぁそりゃそうだよね。アブねえもん。

とにかく中盤からの映像美は必見。大量の夜光虫が発する幻想的で美しい光、凄まじい爆音と共に迫り来るトビウオの群れ、まるで磨き抜かれた鏡面のように美しい海面と、そこに写り込む夕日などなど、観るものを魅了するシーンのオンパレード。これらのシーンは3Dで観るとさらに迫力が増す。2Dで観ても問題ないが、3Dで観ることを前提に作られているようで、遠近感が若干おかしいシーンも。個人的にはそこまで違和感を感じなかったのでまぁよし。

主人公のパイはヒンズー教徒であり、キリスト教徒であり、イスラム教徒でもあり…色々な宗教観に触れて育ってきており、自然から受ける脅威に絶望し、神への怒りを露にし、そして自然から受ける恩恵に感激し、神への感謝を心の底から叫びます。そしてリチャード・パーカー始め、動物達との関わっていくなかで様々なメタファーが描かれていきます。「肉食」「野生への懐柔」「敵対者への情」などなど、説法のようなシーンが満載です。それらが先ほど触れた美しいシーンと共に表現されているんですよね。ただ宗教色が強いだけに、非常に人を選ぶストーリー展開だなぁと思いました。描こうとしているシーンの意図に気づくことができるかによっては、美しいシーンも非常に冗長で怠惰な物にしか見えないかもしれません。

そしてラストのラストでのどんでん返し…「え、マジで、え、ちょ、おま」となること間違いなし。これは観る人によって違った解釈をするんだと思う。現実に即した物語だったのか、はたまた神聖性すら感じる物語だったのか。ぜひ本作を観て判断してもらいたい。そんな映画です。

それでは、これにて。


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